俳優高橋英樹(78)が、一般社団法人日本作家クラブが主催する「第6回あらえびす文化賞」に選出されたことが25日、同クラブから発表された。俳優個人としての同賞受賞は初。授賞式は6月8日に行われる。

同賞は、昭和を代表する国民的作家の野村胡堂氏が「あらえびす」の筆名による音楽評論を展開したことに基づき、時代・歴史小説を表彰する「野村胡堂文学賞」以外の部門について授賞される。高橋の受賞について、同クラブは「現代日本を代表する俳優」として「映画や舞台、テレビドラマの主役を実演家として見事に表現できる“かけがえのない”存在です」と評した。

さらに「特に時代劇を演じれば、他の追随を許さない圧倒的な存在感、華麗なる殺陣さばき、臨場感あふれる名せりふが観客を魅了してやみません。こうした迫真の演技力が国民に夢と希望と勇気を与えた功績は顕著です」と高橋を絶賛。「まさに日本作家クラブ初代会長・野村胡堂のペンネーム『あらえびす』の精神を見事に体現している名優であり、『あらえびす文化賞』を受賞するにふさわしいために決定しました」と報告した。

▽歴代「あらえびす文化賞」(敬称略)

◆第1回 2016年(平28)4月24日 吉村卓三「鳥と卵と巣の大図鑑」(ブックマン社)

(特別賞 舟木一夫 テレビドラマ「銭形平次」を熱唱)

◆第2回 2017年(平29)10月6日 笠原章(劇団若獅子30周年および新国劇創設100周年を顕彰)

◆第3回 2018年(平31)4月18日

江戸総鎮守 神田明神宮司・大鳥居信史(永年にわたり神田明神の宮司を務め、神田祭や銭形平次の碑建立に貢献した功績)

◆第4回 2020年(令2)10月15日

一般財団法人 100万人のクラシックライブ(クラシック音楽のコンサートを通じて社会に幅広く普及、伝達)

◆第5回 2021(令3)11月18日クラリネット奏者・花岡詠二(スウィングジャズの先駆者としてジャズの発展に貢献)