水谷豊(69)監督の映画「太陽とボレロ」の公開記念舞台あいさつが4日、都内で行われ、主演の檀れい(50)をはじめ石丸幹二(56)町田啓太(31)森マリア(22)ら主要キャストが登壇した。

水谷による3作目の監督作品で、地方都市のアマチュア交響楽団「弥生交響楽団」に起こる小さな奇跡を描く。

楽団員を演じたキャストは、劇中で吹き替えなしの演奏に挑戦。水谷が出演者のイメージに合った楽器を選択して脚本を仕上げ、トランペットを担当した町田は「大変でした。試練でした。でも楽しい試練でした」と特訓の日々を振り返った。一方で後悔も明かし「最初水谷さんに、トランペットちょっとできるんです、と言ってしまった。小学生の頃、鼓笛隊でピーッとやっていただけだったのに…。自分でハードルを上げてしまった」と苦笑した。

それぞれの練習秘話も明かし、大音量を出せる場所の確保に苦労したという町田は「ミュート(消音のためのパーツ)を付けたり、布団をかぶったり」。10年間のバイオリン経験を持つ森は、ブランクを埋めるため「1日7時間ほど、毎日練習しました」と語った。

長年フルートに憧れていたという藤吉久美子(60)は、フルート担当の役柄に大喜び。「主人に内緒でマイフルートを買ってしまった」と、夫の太川陽介にも隠している秘密を壇上で報告して笑わせた。

ファゴット担当の高瀬哲朗(63)は「チューバになって、ティンパニになって、撮影3カ月前にファゴットになった」と楽器確定までの変遷を明かすと、水谷は「本当にすみませんでした」と平謝り。「本当にその楽器で似合うのかと迷ってしまった」とわびつつ、こだわりを語っていた。

田口浩正、梅舟惟永、木越明、田中要次、六平直政、河相我聞、原田龍二も登壇した。