福山雅治(53)が12日、福岡市内のJR博多駅前広場で行われた主演映画「沈黙のパレード」(西谷弘監督、16日公開)ファンミーティングに柴咲コウ(41)とともに登場。13年の前作「真夏の方程式」公開以来9年ぶりとなる福岡での映画のキャンペーンに集まった約7000人のファンに「帰ってきたばい、福岡!!」と博多弁で呼びかけた。

福山と柴咲はファンミーティング後、日刊スポーツなどの囲み取材に応じた。主な内容は、以下の通り。

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-開口一番「ばい」が出た

福山 ライブの時みたいな感覚になっちゃうんで。「帰ってきたばい、福岡」「帰ってきたばい、長崎」って出ちゃいますよね、やっぱり。

-福岡県にルーツがある

福山 父方の曽祖父が、柳川市で仏壇職人をしていた。母方の実家が、大川市にあった。だから僕は、ほぼ福岡の人…もともとのルーツの半分が。それぞれの家が来たもんだから(生まれは)長崎ですけど。

-柴咲さん、福岡でイベントをやったのは?

柴咲 記憶にはないですね。率直な感想としては、いかに福山さんがファンの方を大事にして九州各地を回られていたかを感じ取れる熱気でした。

福山 僕は18歳まで九州・長崎にいましたけど、テレビとか映画に出ている女優さんが、九州に来るだけで特別なこと。めったにないことなので皆さん、相当喜ばれたと思いますよ。

-九州のキャンペーンは13年の前作「真夏の方程式」公開以来9年ぶり

福山 まだコロナが、まだ完全に収束したとは言えないんですが、やっぱり少しずつ皆さんが乗り越えてきたものが、こういうイベントにつながっていっていると思うので、もちろん気を付けながら、やらなければいけないことなんですけど、希望を感じた瞬間でしたね。

-公開前の手応えは?

福山 予告の一報出しの時、インターネット上で、想像以上の反応があった。逆に、待っていてくれていたんだと教えていただいた。やっぱり、続編とかシリーズものっていうのは、またやるの? みたいなこと、言われちゃうかなとか…少し、不安があるわけですよ。むしろ、歓迎ムードで、柴咲コウさんと北村一輝さんが帰ってくるんだという声があった。分からないものですよね。1人1人にお話を伺ったわけじゃないですけど、ドラマが始まった2007年(平19)はSNSが、あまり発達していなかったと思うんですが、15年たって皆様の声が直接、届く時代になった。こんなふうに、待っていてくれたんだなと。

-柴咲さん、9年ぶりの出演で緊張感はあった?

柴咲 福山さんと言うより、湯川先生の完全体だったんですよ。やっぱり撮影初日は、みんなの空気を見て作っていき、2、3日で調子が出てくる、みたいなタイプなんですけど、完全に初日から(福山は湯川の)100%。そこから掛け合いのシーンからだったので、マズいな。これはと思いました。「失格だよ」って言われたら、それまでですけど乗り遅れたら、いけないという焦りがありまして。でも撮影の合間も終始、気遣ってくれて。セリフがあったりとかすると、集中しなきゃいけないとは思うんですけど、それはひとまず置いて「最近、どうなんだ?」と聞いてくださって。

福山 やっぱり、いくつになっても、現場に出て体を動かしてみないと、分からないことって、あるんですよね。そのことが楽しみだし、喜びだし、緊張もするんですけど…慣れちゃいけないというか、慣れたくないというか、どこかで、いつも、ちょっとビビってるくらいの方が、自分以上の力が逆に発揮できるかな? というのが真摯(しんし)な現場の向き合い方。柴咲さんと、改めて会って、現場に真摯に向き合っていらっしゃるんだと安心しましたね。

-7000人も来ているのを見て…エンタメの可能性を示した思いではないか?

福山 そうですね。僕らだけじゃなく、皆様…今日、来てくださった方もそうで、生活の中で、いろいろなことを乗り越えて、こうやって集まれるっていいな、と思ってくださっていたら、いいなと思いますね。

-コンサートで来るのと、違う喜びがあると言ったが、具体的に

福山 柴咲さんがイベントが終わって、戻りながらポロッとおっしゃっていたんだけど「これだけ人が集まってくださるんだったら、何か歌えば良かったですかね?」って。

柴咲 何かね。 

福山 すなわち、それは、どういうことかって言うと、自分たちが出来る全てで、お返ししたいという気持ちなんだと思うんですよ。せっかくだったら、歌でも歌いたいなっていう熱気があって。コンサートは最初から歌いに来ていますけど、今日は登壇して、ごあいさつ、記念撮影ということだったんですけど、求められる熱気に対しては応えたいと思っちゃいますね。