英国のチャールズ国王(73)が、国王の不在時などに公務の代理を務めることができる「カウンセラー・オブ・ステート」と呼ばれるメンバーから、ヘンリー王子(38)らを除外する動きを見せていることが分かった。米ニューヨーク・ポスト紙が報じた。

「カウンセラー・オブ・ステート」は、君主の配偶者と21歳以上の王位継承者の上位4人が含まれる。女王の逝去に伴い、現在は王位継承第1位のウィリアム皇太子、同4位のヘンリー王子と国王の弟で同8位のアンドルー王子、そしてその長女で9位のベアトリス王女の4人がこの役割を担っている。

1937年に制定された法律により、この4人は国王が病気になったり国外にいるなど不在で公務が執行できない場合、代理として国王の国務のほとんどを遂行する権利が与えられている。エリザベス女王が存命中は、当時皇太子のチャールズ国王がこの役割を担っていた。しかし、自身が即位したことを機に2020年に離脱したヘンリー王子や19年に公務から退いたアンドルー王子を外す代わりに、自身の妹アン女王(王位継承順位16位)と弟エドワード王子(同13位)をメンバーに加えることを望んでいるという。4人のうち、ウィリアム皇太子を除く3人が公務を行っていないメンバーであるため、国王は即位後できるだけ早く法改正を行う考えを示していると同紙は伝えている。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)