19日に英ロンドンのウェストミンスター寺院で執り行われた英国のエリザベス女王の国葬で、ヘンリー王子(38)の妻メーガン妃(41)が、涙を流す姿がキャッチされた。葬儀終了後に埋葬されるウィンザー城に向かうため、ひつぎを霊きゅう車に乗せるのを他の王室メンバーと共に見守っていた最中、ヘンリー王子の横で妃は涙を流していたという。また、帽子に隠れて表情は見えないものの、葬儀会場でもエドワード王子の妻ソフィー妃の隣で涙を手で拭うようなしぐさをするメーガン妃の姿も目撃されている。

メーガン妃だけでなく、チャールズ国王も儀式の最中に涙を浮かべているのが確認できると米ABCニュースが報じていた。また、ウィリアム皇太子の娘シャーロット王女も葬儀後に寺院の外で公然と泣く姿が目撃されていた。

2020年に王室を離脱して米カリフォルニア州に移住した夫妻は、移住後のインタビューで王室批判を繰り広げたことなどから家族との間で確執が取り沙汰されていた。公務を退いた夫妻にとって、敬愛する女王の葬儀が兄ウィリアム皇太子との和解の機会になることが期待されていたが、葬列で隣に並んで歩いた兄弟の間には距離があり、葬儀や埋葬の儀式の前後に親しげに言葉を交わすような場面も見られなかったと伝えられている。

英メディアは「有意義な和解はない」と伝えている一方、チャールズ国王は最初の演説で夫妻に対して「海外で生活を続ける2人に私の愛を伝えたい」とメッセージを送ったほか、17日に行われた女王のひつぎを囲む儀式でヘンリー王子に軍服着用の許可を与えるなど和解に向けた働きかけが見られたことも指摘されている。

夫妻は国葬終了後、2人の子供たちが待つ米国に早急に帰国することを望んでいると伝えられている。(ロサンゼルス=千歳香奈子)