国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)特使を務める米女優アンジェリーナ・ジョリー(47)が20日、洪水で甚大な被害を受けたパキスタン南部をサプライズ訪問したと、当局が明かした。

地元テレビは、ジョリーが首都カラチの空港に到着した様子を報じ、洪水の被害を受けたいくつかの地域を訪問すると伝えている。

人道支援団体の国際救済委員会(IRC)は、パキスタン訪問の理由は壊滅的な洪水の影響を受けたコミュニティーを支援するためだと述べている。ジョリーは自らの目で現地での状況を確認し、どのような支援が必要か、再発を防ぐにはどうしたら良いかなど被災者から話も聞く予定だという。

パキスタンは今夏、大雨に見舞われ、洪水で国土の3分の1が水没。CNNによると6月半ば以降の洪水による死者は、1500人を超えているという。子供も500人以上が犠牲になっており、被災者は推定3300万人に達し、被害が大きかった地域ではコレラやデング熱などの伝染病もまん延している。

ジョリーは2010年にもパキスタンの洪水被災地を訪問し、避難生活を送る人々を激励している。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)