「日本作曲家協会音楽祭 2022」(日刊スポーツ新聞社協力)が3日、東京・王子の北とぴあで開催された。コロナ禍で3年ぶりに有観客で行われた。

歌謡界をリードする歌手に贈られる「特別選奨」は川中美幸(66)と美川憲一(76)が受賞。川中は大粒の涙をこぼしながら「ふたり酒」を歌唱。「感無量です。幸せです」と喜んで「(初のミリオンヒットになった)『ふたり酒』をいただいてから、歌手としてやっていける自信が付いて親孝行ができました。当時は24歳で歌の意味が分からなかった。でも、今は一字一句が心に染みるようになりました」。そして「心から皆さんにお礼を言いたい。プロの世界は浮き沈みの激しい世界。今回、すばらしい賞をいただいて、ファンの皆さんの期待に応えられた。それが恩返しです」。

川中の後で登壇した美川は「すいません。泣かないで」と会場を盛り上げてから「柳ケ瀬ブルース」を歌唱。「ありがとうございます。私はデビューして58年目。受賞は天国にいる2人の母(生みの母と育ての母)が一番喜んでいます。心から感謝します」。昨年までは「90歳まで歌う」と言っていたが今年になって100歳に変更した。「そう、伸びたのよ。100歳まで歌い続けるのよ。しぶとく生きるの。川中さんもすぐ泣くけど、根はしぶといのよ~」と後輩に優しく声を掛けた。

音楽賞三賞に選ばれた歌手・作品の歌唱もあった。「ベストカラオケ賞」は三山ひろしの「谺-こだま-」に、「ロングヒット賞」は高橋洋子の「残酷な天使のテーゼ」に贈られた。「ベストパフォーマンス賞」を受賞した東京力車で、「Sole!~おまんた囃子~」を歌唱した。

また、ソングコンテストでは課題詞「睡蓮」に曲を付けた村田誠一さんがグランプリに選ばれ、山本譲二が初歌唱した。

次世代を担う歌手らに贈られる奨励賞は一条貫太、門松みゆき、こおり健太の3人が選ばれている。

この日の模様はBSテレ東で11月3日午後4時半から放送予定。