長岡市出身の男性アコースティックユニット「ひなた」が10日、結成23周年記念の単独コンサート「5000通りの一期一笑」をアオーレ長岡で開催する。いとこ同士の、たかのり(43)と、ぴろん(42)は新潟県を拠点にライブだけでなくイベント開催、企業のCMソング担当など幅広く活動してきた。アオーレ長岡はこれまで行った単独コンサートで最大規模の会場。培ってきたものを存分に披露する。

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コンサートのタイトル「5000通りの一期一笑」にひなたは思いを込めた。“一笑”と書き、いちえと読む。たかのりは「アオーレ長岡の観客席が5000人。5000人が笑顔になる単独コンサートを行おうという計画を立ちあげた時の気持ちです」と言う。

アオーレ長岡は2人の出身地長岡で最大規模のアリーナ。ひなたにとって単独コンサートの会場ではこれまででもっとも客席数が多い。「いつかはアオーレで単独をやりたいと思っていた。1年後のリベンジなんです」とぴろん。昨年開催予定が新型コロナウイルス感染拡大で1年延期に。19年の結成20周年の単独コンサートは長岡市立劇場で行った。直後から2年後のアオーレ長岡開催を計画していたが、ウイルスに阻まれた。今回もコロナ禍の影響で客席数をフル使用はできないものの「一期一笑」は計画当初と変わらない。

99年にユニット結成後、新潟でのストリートライブを経て03年に上京。11年に新潟に戻った。今、手がけた県内企業のCMソングが毎日のようにテレビやラジオから流れる。小、中学校から講演依頼も絶えない。16年から主催する音楽と食を絡めたフェス「長岡音むすびフェス」には県内外から多くのアーティストが参加する。「東京にいる時は個人に音楽を届ける感じだった。今の対象は街、企業、学校。広くなりました」(たかのり)と地域と向き合い続けてきた。

その積み重ねの披露がこの単独コンサート。単独とはいえ、多くのゲストが訪れる。元NGT48荻野由佳(23)、長岡市出身のタレント西山茉希(36)、ひなたと同様に新潟に拠点を置く男性ユニットのRafveryなどジャンルはさまざま。長年の活動で深めてきた交流、信頼関係が表れる。「全部終わった後に、車に乗り込んで2人きりで『やったな』って言いたい」とそろって笑顔を見せた。【斎藤慎一郎】

◆たかのり 1979年(昭54)8月22日生まれ、長岡市出身。ボーカル、ギター、ブルースハープ担当。趣味はアウトドア全般。座右の銘は「成せば成る」。

◆ぴろん 1980年(昭55)8月17日生まれ、長岡市出身。主にボーカル、ギターを担当。趣味は陶芸、ペイント、書道。座右の銘は「自由気ままに」。

▼コンサート当日の10日、ひなたの14枚目のアルバム「Heart」が発売される。ジャケットのデザインはぴろんが担当。会場のアオーレ長岡でも販売される。全11曲入りで価格は3000円(税込み)。