女優入山法子(37)が12月9日公開の映画「天上の花」(片嶋一貴監督)に主演の東出昌大(34)の相手役で出演する。このほど、取材に応じた。

劇中で入山が演じるのは、東出演じる主人公・三好達治から求められる萩原慶子役。兄や夫との死別を経て、福井にこもる三好に迫られ、結婚するも、三好からDVを振るわれ、別れるという役どころ。かなりチャレンジングな役だ。7月にもテレビ東京系連続ドラマ「雪女と蟹を食う」で人妻役を好演し、話題となった。

芸能デビュー19年目。今、どのような心境なのか聞いた。「結構自分の中で、こんな役やってみたいとか、そういうのがあまりなくてですね。こういうふうにやりたいっていうよりは、本当に尊敬できる人たちと、その作品に没頭して、自分を挑戦して成長できるならどんな役でもやらせていただきたいなっていう」。

続けて「私自身が、やっぱり出会った作品を見て、許してもらっている部分とかとか受け入れてもらったり、勇気をもらったりとか、そういうのがドラマとか映画にある。何かそういうのは、なくしたくないですし、私も見てもらえる人たちにそう思ってもらえるように生きられたらいいなって思います」。

女優としてのやりがいはどんなところにあるのか。

「もちろん役に没頭できることなんですけど、やっぱりみんなで『頑張ってよかったね』って言って、何か最後『この作品すごくよかったよね』ってスタッフ全員で言い合えたらすごくいいですね。なかなか全部が全部っていうわけにはいきませんけど。物作り、みんなで一緒にっていうのがね」

役に没頭し、私生活に影響はないのか。よく俳優が「役が抜けない」と話しているのを聞くが、入山はどうなのか。

「自分ではそれがないと思ってるんですけど、そういうタイプと言われることはあります。だからちょっとわかんないです。そんなつもりは、全然ないです。『雪女-』の内田(英治)監督からは、『ちゃんとホテルに帰ったら、入山さんになって、お風呂入ってゆっくり寝て、また朝起きたら彩女(役名)になればいいんだよ。だから帰ったらちゃんと戻るんだよ』みたいなことは言われました。『はて…全然戻ってますけど』みたいな気持ちではいるんです(笑い)。そういうふうにみてくださってる人もいるみたいです。自分の中ではちゃんと…でもどうなんだろうう…ちょっとわかんないんです。その撮影期間はその役のことばっかり考えて、その役のことを受け入れようとしているのは本当ですね」

そんな入山に息抜きを聞いてみた。

「家でぼーっとするか、ちょっと台所で作業、料理したりして気分転換するとかですかね」

ではマイブームは?

「ベランダの植物の世話もすごい大好きなんですけど、レモンの木があってレモンは春に花が咲いて夏に実がついて、今(9月末)大きくなっている時期で、年末に黄色くなって収穫するんですけど、そのレモンの木をずっとみていますね。何か『あ、実が大きくなってきてるな』とか。葉っぱが落ちちゃうと、来年あんまり大きくなくなって収穫しづらくなる。いかに葉っぱを落とさないで大きくしてあげられるだろうか、みたいなそういうとかを家で考えてます」。ちょっぴり恥ずかしそうに話した。【佐藤成】