英王室のヘンリー王子(38)が第1次世界大戦休戦記念日だった11日、米ハワイ州ホノルルの真珠湾を電撃訪問し、真珠湾攻撃で亡くなった戦艦アリゾナの乗組員1177人らすべての死傷者をたたえる慰霊施設USSアリゾナ記念館を訪問したことが分かった。

米ピープル誌が14日、ヘンリー王子は単身で個人的に記念館を訪れたと報じた。ハワイに妻のメーガン妃と2人の子どもたちが同行しているのかどうかは分かっていない。

11月11日は、英国では第1次大戦の戦死者を追悼するリメンブランス・デーとして知られ、米国では退役軍人に敬意を表すベテランズデー(退役軍人の日)となっている。目撃者によると、王子はネイビーのスーツ姿で胸にはリメンブランスデーのシンボルである赤いポピーのブローチをつけていたという。

ヘンリー王子は10年にわたって英陸軍に在籍し、アフガニスタンに2度派遣されたこともあるが、15年に退役している。ツアーに参加していた目撃者によると、王子は真珠湾で何が起きたのか専門家のガイドを受けていたといい、「とても敬意を払い、礼儀正しく、親切だった」と王子の様子を語っている。

USSアリゾナ記念館は、1941年12月7日に日本軍による真珠湾攻撃で沈没した戦艦アリゾナ号の真上に建てられた慰霊施設で、水深12メートルの海底には今もアリゾナ号が沈んでいる。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)