King&Princeの平野紫耀(25)岸優太(27)神宮寺勇太(25)の3人が来年5月にグループを脱退する、と発表されたのは11月5日のことだ。

主演しているTBS系ドラマ「クロサギ」について、平野にインタビューしたのはその1カ月前のことで、すでに脱退を決意していたはずだが、そんなことはおくびにも出さなかった。残ることになった永瀬廉(23)が後日のラジオ番組で「3人が辞めたいと思っていたこともショックやったし、気付かれへんかった俺も、何してたんやろう」と明かしていたから、気付かなかったこちらが間抜けというよりは、平野のプロ意識が高いということなのだろう。

天然キャラのイメージとは違い、実は理詰めで役柄を深掘りしていることは知っていたが、「クロサギ」で醸し出している陰のようなものにも改めて感服している。

その平野はグループについて「リハや打ち合わせの回数とか、たぶんジャニーズで一番多いと思います。そこの向上心はどんどん上がってきてる」と語っていた。「グループで仕事をしている時は、個人仕事の台本は見ない、と自分で決めているんです。今回はセリフが多くて、首絞めちゃったなと(笑い)。メンバーは許してくれるでしょうけど、でも、気を使わせて『紫耀、この照明どう?』なんて気楽に声掛けにくくなるでしょ。そういうやりとりが絶対良いステージにつながるから」とも。

そんな姿勢を思うと、脱退には「惜しい」「もったいない」という言葉しか浮かばない。

実は、V6の解散発表前に、そのスケジュールが決まっていた段階で井ノ原快彦(46)にインタビューしたこともある。ジャニーズ事務所からの退所まで決めた平野とは大きく違うが、ファンを混乱させないためにも、その動きをにおわせてはいけないという状況は同じだったと思う。

この時も解散を想像させるようなそぶりはまったく無かったが、V6が25年続いた秘訣(ひけつ)について聞いた時だけ、後から考えれば井ノ原にしてはそっけない答えをした。

「たまたまとしか言いようがないんです。僕がここまで大過なく生きて来たように」

うそは言えない。取材には誠実に答えたいという精いっぱいの答だったと思う。そういえば、という後付けになるが、このコメントを言う時に一瞬砂をかんだような表情になったことを思い出す。そして、これまたそういえば、であるが、平野も1度だけ、取材中に宙をにらんで何かを考えているような表情になったことがあった。

プロ意識の高さと抱えているものの重さを改めて思う。【相原斎】

 

※見出しに誤りがあり、お詫びして訂正させていただきます。