NHK次期会長に決定したリコー経済社会研究所参与の稲葉延雄氏(72)が6日、東京・渋谷の同局で会見した。

来年1月25日付けで会長に就任する。稲葉氏は「NHKは受信料で成り立っている組織。受信料を支払っている国民の皆さんから信頼をしていただくことが大事だと思っている」。会長職の打診は「ごく最近」といい、「本当に突然お話があって、迷っている暇なく(任命の)昨日が来た」と心境を述べた。

会見では好んで見ているNHKの番組についても触れ、「個人的に見ているのは『ダーウィンが来た!』。6歳になる孫が大好きで、いつも見ている。孫とコミュニケーションをするには、見ないと話が通じない」。またBSプレミアム「世界ふれあい街歩き」、総合「ブラタモリ」は「奥さんが好きな番組」と、家族についても語った。

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」も見ており、「私は静岡伊東市の生まれで、頼朝、政子、北条ゆかりの地。楽しみに見ています」と笑顔を見せた。

稲葉氏は1974年(昭49)に東大経済学部を卒業して日本銀行入行。考査局長、システム情報局長、理事などを歴任。08年(平20)5月にリコーの特別顧問に転じ、専務、取締役会議長などを務めた。今年6月から現職に就いている。