1月にメジャーデビューした歌手の花耶(かや=21)が東京・築地の日刊スポーツを訪れ、7日発売の初アルバム「Bouquet」(ブーケ)をPRした。優しく包み込むような“ホーリーボイス”が特徴で、歌声にほれ込んだグラミー賞なども獲得した米国の伝説的女性シンガー・ソングライター、ジャニス・イアン(71)提供の5作や新曲含む11曲を収録。「今までやってきたことが全部詰め込まれています。たくさんの人に聴いてもらいたい」と出来栄えにも自信をみせた。

名前に「花」が入っており、デビュー曲タイトルも「白馬の王子と薔薇色の私」。花にまつわる楽曲を多く制作してきており、アルバム名も花束を意味する「Bouquet」とした。デビューイヤーの1年間を振り返り「みなさんの前で歌う機会があったり、出演した番組を見て応援してくれる人が増えたりもしました。コツコツ進めているんだというのを実感できました」と笑顔をみせた。

幼少期から歌手を目指し、高校生だった18年に出場した「NHKのど自慢」山梨県大会優勝などをきっかけにデビュー。ジャニスには、彼女が行っていた歌唱プロジェクト参加をきっかけに気に入られたといい、11月には今回のアルバムにも収録する5曲で構成するアナログ盤「Kaya Sings Janis」もリリース。ジャニスからは「深みと切なさの倍音を持つと同時に、魅力的に純真であると感じました」と評された。

そんなジャニスは年内での引退を表明している。入れ違う形でのデビューとなった花耶は「(楽曲提供の)声をかけて頂いたことがすごくうれしかったですし、たくさんほめてくださいました。ジャニスさんの気持ちを受け継いで頑張っていきたいです」と気を引き締めた。

レジェンドから異例の5曲提供を受けるなど注目度は高まっており、来年1月28日には都内での初のワンマンライブ開催も決定。「最初から最後まで全て1人という緊張もありますけど、楽しみな気持ちが一番大きいです」と語り「楽しみにしてくださっている人たちの期待に応えられるように頑張りたい」と意気込んだ。

将来は「大きい目標でもあり、いつかは出られるように」とNHK紅白歌合戦出場も夢見る。まだまだ伸びしろ豊かな新星は「小さい頃から歌が好きな気持ちを忘れず、諦めずに歌手を目指してきました。この先どんなことがあっても、その思いを持ち続けて頑張っていきたい」と力を込めた。【松尾幸之介】

 

 

◆花耶(かや) 本名斉藤花耶。2001年(平13)4月26日、山梨県南アルプス市生まれ。5歳でピアノを習い始め、翌年に歌も始める。18年、NHK「のど自慢」山梨県大会優勝をはじめ、複数のコンクールで賞を受賞。趣味は映画、ドラマ、アニメ鑑賞、特技は目薬を秒で差すこと、絶対音感。156・5センチ。血液型A。