劇団「DULL-COLORED POP」を主宰する劇作家谷賢一氏(40)をセクシュアルハラスメントで提訴した同劇団所属の女優大内彩加(29)が20日、代理人弁護士とともにオンラインで記者会見を行った。550万円の損害賠償を求め、11月24日付で東京地裁に訴状を提出した。

大内は、劇団のオーディションに合格した18年6月から3年近くセクハラを受け続けてきたとし、駅のホームで羽交い締めにされ胸をもまれたり、性行為を強要されることもあったとし「ハラスメントが絶えない現場でした。被害者はたくさんいます。私は声を上げ続けていきたい」と訴えた。

谷氏と交わしたというLINEのやりとりも公開。大内に恋人ができたことを知った谷氏から送られたという「大内くん、彼氏できたんだってね…。おめちゃんと報告しろよ……。勝手におっぱい触ってごめんね……また触っていいときあったら教えて下さい触りたいです……」(原文ママ)などのメッセージも見られる。訴訟では証拠として提出する方針としている。

大内が提訴したことが分かり、今月16日から19日に福島県南相馬市で開催予定だった谷氏の新作舞台「家を壊す-他、短編-」は中止になった。谷氏はこれまで、ウェブサイトで「事実無根。司法の場で争う」と反論している。所属事務所は「まだ谷のもとに訴状も届いておらず、訴えの内容を正確に把握できていない状況です」としている。