米俳優で映画監督のショーン・ペン(62)が制作するロシアの侵攻を受けたウクライナを描くドキュメンタリー「スーパーパワー」が、来月16日に開幕する第73回ベルリン国際映画祭でプレミア上映されることが分かった。

今年のベルリン映画祭は、侵攻開始から1年を迎えるウクライナにスポットライトを当てることが決まっており、ペンが共同監督を務めた同作も開始から1年という節目に合わせて同映画祭でお披露目されることが決まった。

ペンは昨年2月下旬に侵攻が始まった当時、同作の撮影のため首都キーウに滞在しており、ウクライナのゼレンスキー大統領と面会し、大統領府で記者会見に出席する様子もSNSに投稿していた。ペンはその後、徒歩で隣国ポーランドに避難し、それ以降は国境付近で避難民の支援活動に尽力していた。

同映画祭の芸術ディレクターを務めるイタリア人批評家カルロ・シャトリアン氏は、政治的価値に加えてウクライナと地理的に近く、多くの避難民が暮らすドイツ・ベルリンで同作が初上映されることには意味があると述べている。(ロサンゼルス=千歳香奈子)