米国の人気テレビ司会者ジミー・キンメル(55)が17、18年に続き3度目の司会を務めた。キンメルは冒頭から、前回の授賞式で発生した米俳優ウィル・スミス(54)による前代未聞の“ビンタ事件”を引き合いに「楽しんで、安全な夜を過ごしていただきたい。特に私の身の安全が気になる。何らかの暴力的な行為をした受賞者には、主演男優賞を差し上げ、20分弱のスピーチをしていただければと思います」と、イジり倒した。

22年3月27日に開催された前回の授賞式では「ドリームプラン」で主演男優賞を受賞した米俳優ウィル・スミス(54)が壇上で、妻のジェイダ・ピンケット・スミス(51)を侮辱した、長編ドキュメンタリー賞プレゼンターのコメディアン、クリス・ロック(58)にビンタを張った。スミスは主演男優賞を受賞したが、主催の映画芸術科学アカデミーが22年4月8日に開いた処分を決める理事会で、同日から10年間にわたってアカデミー賞授賞式を含む映画芸術科学アカデミーが主催する全てのイベントやプログラムへの出席を禁じられた。

キンメルは、そのことを踏まえ「去年同様、何か暴力ざたが起きたら、そのまま、皆さま、席に座っていていいですよ。暴力を振るった人に反応しても無意味です」と笑った。その上で「ジョークが気に入らないからと、舞台に上がろうとするとミシェル・ヨーが私を守ってくれると思うので…スパイダーマンまでいるんですよ。『フェイブルマン』をやっつけないと、舞台に来られませんよ。私に、ちょっとでも何か、おかしいことをしたら、痛い目に遭いますよ。今回は皆さんのセレブレーションです。全てを復活させました」と、ノミネート作にちなんだトークで笑いを取った。