日本時間21日午前7時からTBS系で放送されるWBC準決勝、日本対メキシコ戦の実況を実況を担当する同局の初田啓介アナウンサー(52)が18日、同局を通じてコメントを発表し、意気込みを明かした。

長年スポーツ実況を担当してきた初田アナは、09年に侍ジャパンが優勝した際、試合前の円陣のすぐ隣にいたという。「輪の中心でイチロー選手が叫んだ、『世界一、行くぞ!』という大きな声をはっきり聴きとることが出来ました」と振り返った。続けて「伝説の一打を放ち、宣言通りに世界一のトロフィーを掲げたイチロー選手にグラウンド上でマイクを向けると、『神が降りてきました』という言葉が返ってきました。重圧と闘いながら目標を成し遂げた選手の表情と言葉は輝いていました」。

さらに「当時小学生だった選手たちが、侍ジャパンの主力として14年ぶりの世界一に挑んでいます。世界一まであと2つ。夢に向かってつき進む選手たちの姿を、精いっぱい実況します」と誓った。

今大会、WBC中継では平均世帯視聴率が軒並み40%超えを記録。テレビ朝日系で放送された準々決勝のイタリア戦は、午後7時9分~同9時54分の枠で48・0%(関東地区)をマーク。10日の韓国戦(TBS系)の44・4%を上回り、世帯、個人ともに今大会を含めたWBCの歴代テレビ中継で、史上最高の視聴率を更新していた。午前中の放送だが決勝進出をかけたメキシコ戦で、50%超えとなるか。期待がかかる。

◆初田啓介(はつた・けいすけ)1970年(昭45)9月23日、埼玉県生まれ。早大卒。93年TBS入社。スポーツ実況をメインに活躍。プロ野球のほか、03年大みそかの「K-1」ボブ・サップ対曙太郎戦、五輪、世界陸上などさまざまな実況を務めてきた。