合成麻薬MDMAを日本に密輸したとして麻薬特例法違反の疑いで先月逮捕されたモデルの道端ジェシカ(38)が5日、留置先の警視庁・原宿署から釈放された。署を車で出る際は、集まった報道陣の前に姿は見せなかったが、所属事務所は公式サイトで尿検査の結果が陰性だったことなどを報告した。一方この日、ジェシカの夫で米国籍の映画プロデューサー、ケネス・カオ容疑者(46)は、MDMAを密輸したとして、麻薬及び向精神薬取締法違反の疑いで再逮捕された。

     ◇  ◇  ◇

川崎つばさ法律事務所の川畑さやか弁護士 ジェシカ氏は処分保留で釈放されたが、夫と違法薬物を共同所持したと認められるに足りる証拠がそろわなかったと考えられます。今後は任意の事情聴取に協力しながら、1カ月程度で不起訴処分となる可能性が高いと思われます。3月に東京・六本木のホテルで夫と一緒にいるところを現行犯逮捕されましたが、麻薬特例法違反の疑いで、現場にいた人間が共同所持の疑いで逮捕されるのは一般的によくあることです。今後、夫のカオ容疑者が供述を翻し、ジェシカ氏と共犯であったという趣旨の供述をした場合でも、カオ氏の供述は内容が変遷し、(ジェシカ氏に)罪をなすり付けようとしているので信用性がないとの見方をされる可能性があり、再び逮捕される可能性が高いとは直ちにはいえません。