東京・目黒区の歌舞伎俳優の市川猿之助の自宅周辺には、多くの報道陣が集まった。自宅に続く通りには規制線が張られ、パトカーが常時停車するなど、閑静な住宅街がものものしい雰囲気に包まれ、通り過ぎる付近の住民が不安そうに見守る姿や、スマホで様子を撮影する姿も多くみられた。自宅で警察などへの対応に当たっていた松竹関係者3人が午後3時前に現場を後にしたが、報道陣の呼びかけには答えず、慌ただしく車に乗り込んだ。夜になっても報道陣の姿は途切れず、騒然とした状態が続いた。

段四郎さん、猿之助とみられる2人が酸素マスクをつけて搬送されるのを見たという70代男性は「猿之助さんは散歩中に会うとあいさつしてくれることもあった」。別の住民によると、稽古とみられる発声や「ドン」という足音が自宅からよく聞こえていたという。近所の60代女性は猿之助の無事を願い「3人に何があったのか、真相を知るのは猿之助さんしかいない」と静かに話した。