光石研(61)が22日(日本時間23日)フランスで開催中のカンヌ映画祭と並行して開催されている、ACID部門に出品された主演映画「逃げきれた夢」(二ノ宮隆太郎監督、6月9日公開)の公式上映に登壇した。

ACID部門は、芸術的な作品を支援するために映画作家が創設した、フランスの団体ACID(インディペンデント映画普及協会)が93年に独自に立ち上げ、作品選定・運営を行っている部門。フランス監督協会主催の監督週間、フランス映画批評家組合主催の批評家週間と並び、カンヌ映画祭期間中に併設して開催され、邦画では、22年の「やまぶき」(山■(■は崎の大が立の下の横棒なし)樹一郎監督)に続き、2年連続2本目の出品となった。

公式上映のチケットは完売し、終映後には満席の会場から大きな拍手が送られた。上映後に実施された質疑応答では、光石に「実際の自分の経験が脚本に反映された役柄を演じてどうだったか」と質問が出た。光石は「今回の『逃げきれた夢』では3つのポイントがありました。1つは実際の父と共演したこと、もう1つは故郷である街で撮影されたこと、3つ目が故郷ならではの方言を使ったということです。そこには『しゃあしい』というのが出てくるのですけど、果たして、これがフランスの皆さんに伝わるのか不安ではあるのですが、僕にとっては心地いい経験でした」と答えた。

二ノ宮隆太郎監督(36)には「なぜ光石を主演に?」との質問が投げかけられた。同監督は「元々、映画が好きで、最初は自分も光石研さんのファンだったのですが、どうしても光石さんを主役に物語を作りたくて。光石さんに地元・北九州を一緒に案内していただいた時に人生のお話を伺って作りました」と製作の過程を語った。

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