11人組ボーイズグループ、INIが“第2章”に突入した。コロナ禍に見舞われつつもデビューから順調に人気と知名度を伸ばしてきており、約2年が経過。国民的グループへと飛躍すべく、今年もメンバーらは覚悟を持って活動に臨んでいる。

5月24日の4枚目シングル「DROP That」発売を記念した取材会で、年少メンバーにあたる池崎理人(21)と松田迅(20)に話を聞いた。表題曲「FANFARE」は新章の始まりにふさわしいハードロック調ダンスナンバー。松田は「ダンスはみんなの良さを残しつつ、今回はすごく曲によってラップベースやボーカルベースだったりジャンルもはっきりしています。そこは今までと違うような感じがしました」と語った。

新たな挑戦にも踏み切っている。「DROP」では最年長の西洸人(25)が初めてフルでの作詞に挑戦。昨年末発売の初アルバム「Awakening」にも収録された「SPECTRA」で共同作詞に初めて挑んでおり、満を持しての単独作詞となった。西はもともと作詞を勉強しており、当時も「『SPECTRA』で正式に表に出せました。勉強していてよかったなと思います」と語っていた。このほか「Let's Escape」では藤牧京介(23)も初めて日本語詞の制作に参加した。

過去3作のシングルタイトルは「A」「I」「M」とアルファベット1文字のみで、今回は初の文章に。運営によると第1章は「自分を探して覚醒する旅」と位置づけてデビューから進んできたといい、第2章は「つながり、一緒に楽しむ」と掲げた。ファンでもまねしやすい振り付けなども取り入れ、SNSでの拡散なども狙っていくという。反響と期待は数字にも表れており「FANFARE」はグループ最速の公開2日で1000万回再生を達成。公開2週間で3000万回も超えた。

今後の目標を聞くと、池崎と松田は「日本レコード大賞とNHK紅白歌合戦出場」とはっきりと答えた。

レコード大賞はデビューした21年に新人賞を獲得して出演を果たしたが、昨年はノミネートされず。メンバーの中でも悔しさを感じる出来事だったという。池崎は「紅白もすごく大きな舞台ですし、立ちたいという話をみんなでしています。もっと日本の方に知られるようにとか、身近なことからクリアして進んでいきたいです」と決意も込めた。

同じオーディション番組から誕生した同事務所の先輩、JO1のほか、今年は後輩に当たるDXTEENもデビューした。松田は「今年はそれこそいろんな媒体さんにも出させてもらっていますし、スタッフさんからも気合を感じています。忙しくしていますし、これが(年末に)報われてほしい」と願った。ライバルたちと切磋琢磨(せっさたくま)しながら、INIはさらなる高みを目指していく。【松尾幸之介】