お笑いコンビのロッチが2、3日に単独ライブ「ジロジロッチング」計3公演を東京・丸ビルホールで開催し、チケット全席完売で約800人を動員した。今年で14年連続15度目の開催を終えた中岡創一(45)は「お客さんもテンション高くて、すごいやりやすかったですね」と語った。コカドケンタロウ(44)も「今年も無事に開催できた。リアクションはよかった」と手応えを口にした。

単独ライブでしか見せない新作コントを7本披露した。今年3月、WBC世界一を米国で現地観戦した中岡は野球コント「言わんといて」に挑戦。仕事中に日本シリーズの結果を教える、教えないという、何げないやりとりから爆笑を誘った。中岡は「お客さんの反応はよかった。野球を知らない女の子でも、ちゃんと面白かったって言ってくれた」と自信を見せた。

ほかにも高田さんと馬場さんが高田馬場駅で出会う話を繰り返す「米田さんと高田くん」や、面接前に老人を助けつつも罵詈(ばり)雑言を浴びせて本性を見せてしまう「あの時の」などで会場の笑いを誘った。

コカドは趣味のミシンに熱中しており、最近は“ミシン芸人”としても売り出している。ライブの冒頭は「TM NETWORK」の名曲「Get Wild」のリズムに合わせて登場。サングラスを付けて小室哲哉を意識しながら2台のミシンを華麗に使いこなすコカドに対し、中岡は「木根尚登さんに見えます」とツッコミを入れた。4分ちょうどの曲が終わるうちに、コカドは1つのバッグを縫い上げて、喝采を浴びた。イベントの最後には、昨年に続いて手作りバッグ18個のプレゼント抽選会を実施した。

昨年からロッチの名前にあやかり、6月開催に固定する方向だという。5年後には20度目のメモリアル開催も視野に入るが、2人にはいい意味で力が入ってなかった。中岡は「ぜひ1年1年、本当に1年1年、しっかりやってその結果、20年であればいいな」と話し、コカドも「ほんま、今やれることやって、ここまで15回できたんで、この感じでいきたいですね。気づけば20年みたいになっていたら」としみじみ語った。

 

◆ロッチ コカドケンタロウ、1978年(昭53)8月8日生まれ、大阪府出身。175センチ。中岡創一(なかおか・そういち)1977年(昭52)12月8日生まれ、奈良県出身。162センチ。05年結成。コンビ名は05年に日本一になったプロ野球「ロッテ」をもじって。コントを専門に09、10、15年には「キングオブコント」ファイナリスト。