歌舞伎俳優尾上松緑(48)が9日、「令和五年度松竹大歌舞伎」(30日から)制作発表会見を都内で行った。

コロナ禍により19年以来の開催となる巡業公演で、全国21会館、33公演を行う。松緑は「東京以外の劇場に出るのは3、4年ぶりで本当に楽しみにしている。私に声をかけていただけたことをありがたく思っています」。演じる「菊畑」「土蜘」について「派手な演目ですので楽しんでいただけると思う」と自信をみせた。

「菊畑」では、白髪のおじいさん役に挑む。「体調不良の先輩方もいらっしゃる中で、私たち世代が老けに回って歌舞伎を盛り上げていくことも大事なこと」。役について「かっこいいおじさんの役」とし「10年、20年たった時にどのくらいの説得力を持てるか、その第1歩」とした。

ショッキングな話題に揺れる歌舞伎界だが、歌舞伎の今後について質問を受けると「私たちと、関係する皆さまの力で次の世代に歌舞伎を残していくのが私たち世代の使命」と話した。