俳優仲野太賀(30)が10月12日開始のフジテレビ系連続ドラマ「いちばんすきな花」(木曜午後10時、初回20分拡大)に出演することが21日、分かった。

社会現象とも呼ばれた22年10月期「silent」でプロデュースを務めた村瀬健氏と脚本家・生方美久氏が再びタッグを組み、“男女の間に友情は成立するのか?”をテーマにくすっと笑って、ふわっと泣ける、新しいスタイルのドラマをつくりあげる。違う人生を歩んできた4人の男女が紡ぎ出す“友情”と“恋愛”、そしてそこで生まれるそのどちらとも違う“感情”を丁寧に描いていく。そんな4人の主人公を多部未華子(潮ゆくえ役)、松下洸平(春木椿役)、今田美桜(深雪夜々役)、神尾楓珠(佐藤紅葉役)の4人が“クアトロ主演”を務める。

仲野が演じるのは、主人公の1人・ゆくえにとって学生時代から1人だけ気さくになんでも話せる男友達・赤田鼓太郎(あかた・こたろう)。赤田は高校時代に通っていた塾でゆくえと知り合い、いつしかお互いの愚痴や悩みだけでなく、たわいもない会話ができる仲になり、性別を超えてお互いをわかりあうことのできる唯一無二の“友達”となる。価値観や常識、正義といった感覚がゆくえと一致し、共有できたので、度々2人で会ってはいたが、そこに恋愛感情はいっさいなく、互いに“友達”としての居心地の良さを感じていた。しかし、ある日、付き合っていた彼女・峰子(みねこ)と結婚することになったのを機に、ゆくえとの関係に変化が生じることとなる。

仲野は2006年に俳優デビュー。映画「桐島、部活やめるってよ」(2012年)や、ドラマ「恋仲」(2015年7月期/フジテレビ系)、「ゆとりですがなにか」(2016年4月期/日本テレビ系)など話題作に出演。その後も「今日から俺は!!」(2018年10月期/日本テレビ系、映画・2020年公開)での熱演が話題を呼んだほか、「この恋あたためますか」(2020年10月期/TBS系)や、「コントが始まる」(2021年4月期/日本テレビ系)に出演。2022年は「拾われた男」(NHK・ディズニープラス)、「初恋の悪魔」(2022年7月期/日本テレビ系)、「ジャパニーズスタイル」(2022年10月期/テレビ朝日系)など複数のドラマで主演を務め、さまざまな役柄を演じ分ける、その演技力は実力派俳優として「第64回ブルーリボン賞」助演男優賞や「第45回日本アカデミー賞」優秀助演男優賞、「2022年エランドール賞」新人賞を受賞するなど高い評価を受けている。

◆仲野太賀コメント

--出演オファーについて

「お話しを聞いたときは、率直にとてもうれしかったです。プロデューサーの村瀬さんの作品は昔から見ていましたし、いつかご一緒したいと思っていました。また、脚本の生方さんの本もすてきだなと思っていたので、今回こうしてこの作品に携われて、とてもうれしいです」

--台本を読んでの感想

「なんて面白い脚本なのだろうと思いました。4人主人公で、まさに“四者四様”といいますか、それぞれの人間関係に対する不器用さであったり、その不器用な人たちが彼らなりにすごく誠実に生きようとしていたりする様がとてもいとおしく感じました。この4人がどんな風に成長して、どういう風に物語が展開していくのか、とても楽しみです。また、自分自身も共感するところがたくさんありました。主人公それぞれが抱える、誰にも共有できなかった小さな孤独の連続は、とても大きな寂しさを生みます。見てくださる方にも共感できることがあるのではないかなと。そういう意味でもすごく優しく繊細に、見る人の心を包んでくれる作品になるのかなと思っています」

--役の印象や演じる上での意気込み

「赤田は多部さん演じるゆくえの親友でありながら、ある決断をすることによって、ゆくえに影響を与える役です。主人公たちとはまた違う雰囲気を表現できたらいいなと思っています。物語がどういう展開になっていくのかを楽しみにしながら、僕自身もとにかく楽しく演じられたらいいなと思っています」

--視聴者へ

「生方さんが書かれる脚本の言葉1つ1つは、まるで自分ではうまく形容できなかった気持ちを繊細にセリフにされていて、僕も刺さるものがたくさんあります。見てくださる皆さんにとってもきっとそういうセリフや、シーンがたくさん出てくると思うので、どうか最後まで楽しんでいただければうれしいです」