ロックバンド「くるり」初のドキュメンタリー映画「くるりのえいが」(10月13日公開)の完成披露上映会が東京都内で開かれ、舞台あいさつに岸田繁、佐藤征史、森信行のオリジナルメンバー3人が登場した。
くるりは大学在学中の1996年に3人で結成。森は2002年の脱退以来、約20年ぶりに新作アルバムの制作に参加した。映画では制作に密着。初期のプロモーション映像やライブ映像を交え、創作の秘密に迫る。
「紆余(うよ)曲折がありましたが、この3人がバンドの基本の形」と感慨深い様子で話した岸田。「改めて3人でスタジオに入った時に、同窓会ではない新しいことをやろうと話した。すごくいい映画になっていると思うので楽しんでください」と呼びかけた。
森は「学生の時の腕前やイマジネーションでは曲にならなかったことが、今は曲になる。そんな過程が映画に全部入っているので楽しみに見てほしい」。佐藤は「曲が生まれる瞬間や、それがどう育つのかを皆さんに見てもらえるのはうれしい」と語った。
舞台では、くるりのヒット曲「ばらの花」にちなみ、佐渡岳利監督がバラを3人に贈呈。「音楽第一主義という3人の姿勢に胸を打たれた。皆さんがなぜくるりが好きなのかを再確認していただけると思う」と話した。(共同)