スペインのテノール歌手ホセ・カレーラス(62)は英紙タイムズとのインタビューで、体力的な問題からオペラを引退すると宣言した。8日付同紙が伝えた。

 カレーラスはスペインのプラシド・ドミンゴと、一昨年死去したイタリアのルチアーノ・パバロッティ氏と合わせ世界3大テノールと呼ばれた。カレーラスが去れば、オペラの舞台にはドミンゴが残るのみとなる。

 カレーラスは、オペラの主役としての過酷な役割にもはや耐えられないと強調。「私自身のコンサートであれば、自分に合わせたレパートリーを歌えば問題はない」と述べる一方、状況に合わせて演じるオペラはそうはいかず「私のキャリアは終わりだ」と話した。

 カレーラスは87年に白血病を患ったが、奇跡的な復活を果たし、3大テノールで世界各地で公演するなど活躍。現在も毎年、50回程度の公演をこなしている。(共同)

 [2009年5月8日21時51分]ソーシャルブックマーク