ゴシップなどによる心労、無理な食生活-。25日、死去が報じられた米人気歌手のマイケル・ジャクソンさん(50)には常に健康問題がつきまとっていた。少年に対する性的虐待罪に問われた裁判が続いていた2005年ごろには極度の疲労もあり体調悪化をたびたび訴え、死亡説も流れたほどだった。

 ジャクソンさんはもともと体形維持のためもあり極端な小食で知られ、心配した母親や友人が無理に食事を取らせていたとも言われる。

 また度重なる整形手術による感染症の不安もあった。今年2月には英紙が、ジャクソンさんが鼻を手術した際に抗生物質のきかないメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に感染、菌は全身に広がっており、米ロサンゼルスの病院に通っていると報道。全身の皮膚が壊死(えし)する恐れがあり、大規模な手術が必要との専門家の見方を伝えた。

 しかし何より健康を悪化させたといわれるのが1年以上続いた性的虐待罪の裁判だった。05年6月には背中の痛みを訴え、病院の緊急治療室に運び込まれた。「ストレスで病院に来るにも大変なほど病状は深刻」(ジャクソンさんの広報担当者)。インフルエンザに似た症状で入院したこともあった。

 実際、05年3月の審理に出廷した際にはほとんど自分で歩くことができず、ボディーガードに寄り掛かりながら入廷したほどだった。

 [2009年6月26日9時17分]ソーシャルブックマーク