日本を代表する大スターだった石原裕次郎さんの二十三回忌法要が5日、東京都新宿区の国立競技場で営まれた。同日午後6時半までに、主催者発表で約11万7000人の一般参列者が訪れた。

 約600人の徹夜組をはじめ、中高年を中心に熱心なファンが早朝から詰め掛けた。午前9時15分からのセレモニーには、妻まき子さん(75)や俳優渡哲也(67)ら関係者が出席し、約3万人がスタンドを埋めた。

 競技場グラウンドには、裕次郎さんが眠る横浜市鶴見区の総持寺を模した「裕次郎寺」を建立。総持寺から運び込んだ本尊の前に、裕次郎さんの遺影が飾られ、同寺の僧侶120人が読経した。

 まき子さんは「裕次郎は本当に幸せな人です」とあいさつ。渡が「天にいる裕次郎さんに、みんなで声を掛けましょう」と観客に呼び掛け「裕ちゃーん、裕ちゃーん、裕ちゃーん」と合唱した。

 セレモニー終了後、参列者は用意されたカーネーションを献花した。

 大阪府から泊まり込みで来た女性(65)は「裕次郎さんはおとこ気があって、人間として魅力にあふれていた。青春をありがとうと言いたい」と感慨深げに話した。

 1999年に総持寺で営まれた十三回忌法要では、ファンが殺到して混乱したため、今回は国立競技場で開催した。

 [2009年7月5日22時39分]ソーシャルブックマーク