疑似通貨「円天」を使った健康寝具販売会社エル・アンド・ジー(L&G)に出資した東京都と神奈川県の7人が、会社のイベントに出演し詐欺被害を拡大させたとして、歌手細川たかしに計約5000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で東京地裁は25日、請求を棄却した。

 浜秀樹裁判長は「イベント出演やその際の発言は積極的にL&G商法を勧めたものとはいえず、細川さんはもっぱら受動的な立場でかかわったにすぎない」と判断。「出演にやや注意を欠く面があったとしても、L&Gの事業内容や信用性をあらかじめ十分に調査、確認しなければ出演してはならない法的義務もない」とした。

 [2010年11月25日22時40分]ソーシャルブックマーク