北海道の人気菓子「白い恋人」を製造販売する石屋製菓(札幌市)が28日、類似商品で商標権を侵害されたとして、菓子「面白い恋人」を製造販売する吉本興業(大阪市)と、よしもとクリエイティブ・エージェンシー(同)などに、販売差し止めや商品の破棄を求めて札幌地裁に提訴した。

 石屋製菓側は、白を基調に青や金色を配した「面白い恋人」のパッケージが「白い恋人」に類似と指摘。「長年の経営努力で築いた信用や名声に便乗し、不当に利益を得ることは許されない」と主張しており、損害賠償も求める方針という。

 石屋製菓の島田俊平社長は札幌市で記者会見し「短期間で販売を終えると思ったが、東京でも売られ、見過ごせなくなった。悪乗りが過ぎ、全然面白くない」と述べた。

 石屋製菓の代理人弁護士によると「面白い恋人」は、大阪市内の吉本興業のグッズ販売店やJRの京都、新大阪、新神戸各駅のほか、関西国際空港、東京都内の物産店などで扱っている。

 「白い恋人」は薄いクッキーでチョコレートを挟んだ焼き菓子で、昨年度の売上高が約72億円に上る北海道土産の定番。