<第62回NHK紅白歌合戦>◇31日◇NHKホール

 「あしたを歌おう。」をテーマに、東日本大震災からの復興と明るい未来を願い東北地方にエールを送る楽曲やメッセージが数多く披露された。

 岩手県出身の千昌夫と、福島県出身の西田敏行は、両県の中継映像を交えながら古里への思いを熱唱。「北国の春」を歌った千は「東北がんばっぺし」と方言で呼び掛け、西田は「(2012年が)希望につながる1年になれば」と語って「あの街に生まれて」を歌った。

 長渕剛は、津波で大きな被害が出た宮城県石巻市の門脇小学校の校庭から生中継。「犠牲になった方へ鎮魂の祈りを込めて」と話した後で「ひとつ」を歌い上げた。

 福島県出身者4人のロックバンド、猪苗代湖ズはチャリティーソング「I

 love

 you

 &

 I

 need

 you

 ふくしま」を熱唱。AKB48のステージには姉妹グループも含め200人以上が参加し、復興応援ソング「風は吹いている」など3曲のメドレーを歌った後で「がんばろう日本!!」の人文字をつくった。

 藤あや子は古里の秋田を歌った「あや子のお国自慢だよ」の歌詞を、東北6県向けに変えたバージョンを披露した。

 米国の人気歌手レディー・ガガもビデオ出演。史上最年少の7歳で出場を果たした芦田愛菜と鈴木福の「マル・マル・モリ・モリ!」には、東北地方の子どもたちも加わった。

 視聴者も参加しての投票の結果、7年ぶりに紅組が勝利、雪辱を果たした。紅組司会の井上真央は、出演者に声を掛けられ涙を見せた。