タカラジェンヌを養成する宝塚音楽学校が創立100周年を迎え、兵庫・宝塚大劇場で17日、記念式典が開かれた。同校から宝塚歌劇団へは卒業生約4400人を送り出し、式典には天海祐希(45)も出席。心筋梗塞から復帰後、初めて公の場に姿を見せ、宝塚1世紀の歴史の重みをかみしめた。

 この日はOG、現役生、来賓ら約2200人が参加した。開演約30分前、ノースリーブの黒いワンピースに、黒縁メガネをかけた天海は、関係者にお辞儀をしながら会場へ入った。

 式典後には、めがねを外し、取材陣に応対。初舞台から7年と劇団最速でトップに就いた天海は、劇団史に名を残すスターだが、卒業後、劇団、音楽学校の式典に出席するのは初めて。天海は「清く正しく美しく、歴史を重ねていただきたい。私も卒業生として恥ずかしくないように、誇りをもっていきたい」と語った。

 音楽学校は、1913年(大正2年)7月15日、宝塚唱歌隊として誕生し、46年に現名に名を変えた。予科、本科の2年制で、バレエ、声楽、演劇などのレッスンに励み、毎年4月の宝塚大劇場公演で初舞台を踏む。同校から卒業生がはばたく宝塚歌劇団は、来年4月1日に100周年を迎える。

 式典は、檀れい(41)が司会を務め、女優に転身した八千草薫(82)加茂さくら(75)麻実れい(63)紫苑ゆう(54)真琴つばさ(48)がトークショーを行った。八千草は「私が音楽学校に入った時は日本も(終戦から)復興が始まったばかり。色彩も音楽もない時代。色彩を求めて宝塚に入りました」と語った。

 また、劇団代表作の1つ「ベルサイユのばら」で、初代オスカルを演じた榛名(はるな)由梨(67)は「この(宝塚の)世界は地球上にここしかない。宝塚音楽学校も宝塚歌劇団も永久に不滅です」と興奮しながら話していた。