「おもてなし」のあいさつで東京五輪招致に貢献した滝川クリステル(35)が10日、東京都庁で行われたIOC総会帰国会見に出席した。

 冒頭のあいさつで滝川は、国民に向けて感謝の意を示した。「あらためて、最後まで、朝5時まで応援してくださった国民の皆様に感謝いたします。今日、人生初の凱旋帰国をさせてもらいました。ブエノスアイレスにいた時は日本の状態は伝わってこなかったので、空港に降りたとき、実感が沸きました。こんなに応援してくれてたんだと」。

 総会が行われたアルゼンチン・ブエノスアイレスでの様子も紹介。「最終プレゼンの日まで晴れていたのですが、当日は雷や嵐の天気の中で、波乱の幕開けだと思った。大雨の中、プレゼン会場に行きました。いろんなドラマがありました。東京は最初の投票で落ちたのかと思い、落ち込みました。それが2回ほどありました」と不安でいっぱいだったことを明かした。

 JOCともスポーツ界ともあまり関係が深くなかった滝川なりの悩みもあった。「私が招致活動に参加させていただく時は、オリンピック関係者ではなかったんで、決心がいることでした」。

 東京五輪が開催される7年後への展望について「日本がどう変わっていくのかワクワクしています。『おもてなし』という言葉を使いましたが、未熟な部分が成熟し、最高の都市で国で7年後、あってほしい」。具体的なビジョンについて問われると「バリアフリーの意識を1人1人が持っていかないといけないと思います。意識を変えるのにはお金は掛からない。世界一のバリアフリーの国であってほしい。経済効果ももちろんですけど、ダブルで進んでいって、世界に尊敬される東京であってほしい」と語った。