個人事務所の7500万円申告漏れが発覚し休業しているタレント板東英二(73)は、よしもとクリエイティブ・エージェンシーにタレント業のマネジメント契約を委託することになり20日、同社が発表した。

 板東は昨年11月に「植毛も経費だと思っていた」などとする釈明会見を開き、その後、芸能活動再開へ動き始めた。在阪や在名の旧知のテレビ局スタッフなどを訪ねつつ、同社と契約し再出発を図る。

 板東は同社を通じ「世間をお騒がせし、ご迷惑をおかけ致しましたことを深くおわび申し上げます。今後は、同じ過ちを繰り返すことなく、芸能活動も再開できればと思っております」とコメントした。

 板東の所属拠点は東京になるが、同社では「テレビだけではなく、劇場や、関連イベントへの出演など、弊社タレントと同じように活動していただく」とした。吉本新喜劇や、なんばグランド花月(大阪市)などへの出演の可能性もある。

 一方で、在阪テレビ局側には、昨年11月の会見が不完全とし「まだ、ご自身が(申告漏れ経緯を)説明されている最中」との認識。かつて「おはよう朝日です」に出演していたABCテレビ(大阪市福島区)は「(吉本入りは)聞いていますが、板東さんのABCへの番組出演は決まっていません」と、吉本入りで即“テレビ解禁”とはならない見方を示した。

 吉本入りにあたってはタレント明石家さんまの尽力もあり、さんまの番組での復帰が有力視されるが、さんまの番組を持つ関西テレビ(大阪市北区)、MBSテレビ(同)も「現状、具体的には何も決まっていない」と語った。

 MBSテレビ「痛快!明石家電視台」(月曜午後11時15分)では、すでに2月最終週の同24日放送分まで収録を終えている。

 また、MBSからは以前、野球解説の仕事を受けていたが、依然として、昨年11月のあいまいな会見のままでは、説明責任をまっとうしていないとの意見もあり、容易に復帰とはいきそうにない。

 さらには、古巣の中日も、昨季、板東が頼りにしていた高木守道前監督は退団し、体制が一新されたことから、いずれの道も復帰までは険しそうだ。