故やしきたかじんさん(享年64)を追悼する読売テレビの特番「そこまで逝って委員会」(25日午後2時放送=関西ローカル)が24日夜、大阪市内で行われ、たかじんさんが自らの墓石に「たかじんのそこまで逝って委員会」と刻んでほしいと伝えていたことが分かった。

 進行を務めたフリーの山本浩之アナウンサー(51)が収録の冒頭で、追悼番組に「逝く」という文字を使った経緯を説明する中で明らかにした。

 山本アナは「たかじんさんは生前(この文字を)刻んでくれと言っていたと聞いている」と話し、その遺志をくんで番組タイトルに採用したことを報告した。

 番組には政界転身を後押しされた橋下徹大阪市長、津川雅彦、桂ざこばらレギュラー枠の「たかじんのそこまで言って委員会」ゆかりのメンバーのほか、安倍晋三首相、プロ野球楽天の星野仙一監督、秋元康氏ら親交のあった著名人も登場した。

 橋下氏は、たかじんさん死去が明らかになった7日の翌日、市役所への登庁時の取材で号泣したが、この日もあらためて感謝の言葉を口にした。「パネリストとしてあそこ(の席=レギュラーコメンテーター席)に座っていた自分が、たかじんさんの後押しで大阪府知事になって、今がある。たかじんさんの自宅に招かれ、ワインを飲みながら大阪の話ばかりしていた」と振り返った。

 番組では「大阪愛」「東京嫌い」「乱暴者」「繊細」「歌手たかじん」とテーマ分けしてトークを展開。安倍首相は前回の総理辞任時に、たかじんさんから励まされ、温泉へ誘われた経緯を説明し「あれはたかじんさんの優しさ。もう1度、頑張ろうという気持ちになった」とコメントした。