音楽プロデューサーの小室哲哉(55)が30日、Twitterを更新。2010年に復帰してから現在は背水の陣で音楽活動に臨んでいることを明かした。

 TMNETWORK時代、そして安室奈美恵や華原朋美、trfなどのプロデュースで時代の寵児となった小室。しかし小室ブーム全盛期を過ぎCDの売れ行きに急ブレーキがかかると、後は転落の一途をたどり、2008年には5億円の詐欺容疑で逮捕。一時代を築いた男は地の底まで堕ちた。

 2010年に再出発した際、ダウンタウン浜田雅功に、かつて組んだ音楽ユニット、HJunglewithT再結成のラブコールを送ったり、16年ぶりにtrfをプロデュースする小室の、過去の栄光にすがるかのような姿に、世間が向ける視線には“今更感”がただよっていた。しかし同時に小室は、世界的に人気を博していたEDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)の要素を楽曲に取り込むなど、新しい“小室サウンド”を作ることへの挑戦に没頭した。

 そして去年今年と、3作目「DEBF3」、4作目「TETSUYAKOMUROEDMTOKYO」と、オリジナルアルバムを2年連続でリリース。また、TMNETWORKとしてデビュー30周年を迎え、4月にセルフリプロダクトアルバム「DRESS2」をリリースし、さらに他のアーティストへのプロデュース業と、精力的に活動している。

 かつてのブームの頃のように新曲を量産している小室は、現在の自身の音楽スタイルについて「可能性を感じていただけるだけでも幸せです。あれから20年確実にエンタメのビジネスモデルは変わっています」とコメント。「最後のチャンスに懸けています」という小室だが、「途中から求められる空気を自ら作らないと、、、。ココロから面白いと思う方を捕まえないと拡散しないでしょう」と、一時代を築いた敏腕プロデュサーだけに、戦略もある。「健康第一で、励みます」と意欲をつづっている。