英国で「制服少女の性行為」シーンが描かれた漫画をパソコン上に所持していた男が有罪判決を受けたとする報道を受け、『ラブひな』や『魔法先生ネギま!』などの作品で知られる漫画家の赤松健氏(46)が21日、自身のTwitterで「もはや黙って好きなものを描ける時代ではなくなった」とコメントした。

 学校の制服を着て性行為をしている少女が登場する漫画を所持していた英国在住の39歳の男が有罪判決を受けたと「Gazette

 Live」など海外の複数メディアが報じた。報道によれば、同事件を担当した刑事法院のトニー・ブリッグズ裁判官はこれらの漫画の画像について「不快だ」と述べ、児童との性行為が描かれていることで、その行為が許されるものだと考える人が増える可能性がある、などと指摘したとしている。

 赤松氏は今回の英国でのケースについて、今年7月15日より施行された「児童ポルノ禁止法改正案」を引き合いに出して言及。この改正案によって日本でも「児童ポルノの単純所持」が禁止となったが、「しかし、マンガやアニメなど創作物は対象外です。アニメやマンガなど空想作品には現実の被害児童がどこにも存在せず、『児童を性的搾取及び性的虐待から守る(※付帯決議より)』という法律の趣旨に全く馴染まないどころか、逆に趣旨をぼかして阻害し得るからです」と説明した。

 しかし続けて、「ただ、OKかNGかと問われれば、日本国民も殆どが『制服での性行為マンガはNG』と答えることでしょう」とし、「つまり、適切な説明無しでは、創作物はいずれ規制されてしまう運命にあるのです」と憂慮。「この『適切な説明』がポイントで、もはや黙って好きなものを描ける時代ではなくなったのだと思います」とつづった。