タレントの志村けん(64)が11月30日、フジテレビ系「ウチくる!?」にゲスト出演。先月10日に悪性リンパ腫で他界した映画俳優の高倉健さん(享年83)との共演映画の撮影時の秘話を語った。

 1999年公開の映画「鉄道員(ぽっぽや)」で高倉さんと共演した志村。自身が演じた炭鉱夫役は原作には登場しなかった役だが、高倉さんから「是非とも志村さんに演じて欲しい」と連絡があったという。ロケ地に入る前日にも志村の携帯電話に高倉さんから「弟子志願の高倉健ですけど、こちら寒いんで気をつけて来てください」と連絡があったといい、その時は思わず正座したと笑って振り返った。

 撮影中の秘話として、高倉さんは志村がバラエティー番組でやるコント「もしものコーナー」の寿司屋の爺さん役が好きだったという。その役を高倉さんがよく、俳優小林稔侍の前で真似をしている事を小林から聞いていた志村は高倉さんに「本人を前にやってください」とせがんだという。照れ屋の高倉さんからは「出来ない」と拒まれたと懐かしそうに浸っていた。高倉さんは「お笑い番組が好き」だといい、生前、高倉さん自身も志村やナインティンナインの岡村隆史(44)の番組はよく見ていたという。

 番組では志村が前回(02年)「ウチくる!?」に出演した際、高倉さんから手紙が届いていたが、その時の映像も流された。その手紙の中で高倉さんは志村を“殿”と呼び、「笑いというジャンルに志村さんほど真摯(しんし)な姿勢で取り組まれている人を自分は知りません」と絶賛していた。