宮崎駿監督(72)が24日、都内のスタジオジブリで、5年ぶりの新作アニメ映画「風立ちぬ」(7月20日公開)の完成報告会見を開いた。

 宮崎監督は司会の中山秀征(45)に作品の感想を聞かれ、「監督が自分の作ったものの感想を述べるのは、滑稽だと思う。5年ぶりじゃなく、5年かかった。いろいろ、やらなきゃいけなくて忙しかった。シナリオを書いたり、原作にあたる漫画も書いていた」と話した。映画が完成して安心しているか聞かれると「映画を作って、ホッとすることはないです。(公開前の)今が一番、中ぶらりん」と心境を語った。

 この日は主人公の堀越二郎の声を演じた庵野秀明氏(53)と、エンディング主題歌「ひこうき雲」を歌った歌手の松任谷由実(59)も出席した。庵野氏は主演の感想を聞かれ「恥ずかしい…恥ずかしいです」と繰り返した。また松任谷は、荒井由実時代の73年11月20日に発売した曲が40年の時を超えて採用されたことに「荒井由実は分身であり、遠い人のようでもある。(楽曲を)作った高校生の自分に(今の状況を)言ってあげたい」と笑みを浮かべた。