歌手中島みゆき(56)が主演、構成、脚本、演出、作詞作曲のすべてを務める音楽劇「夜会vol.15

 夜物語~元祖・今晩屋」(11月20日~12月19日、東京・赤坂ACTシアター)のチケットが19日、一般発売され1枚2万円のチケットが即日完売した。毎回ギリギリまで内容がトップシークレットとなる同劇だが、今回のテーマは「安寿と厨子王」。姉が自分の命を犠牲にして弟を守るストーリーで、童話や森鴎外の代表小説「山椒大夫」としても知られている。今回の舞台では「その後の安寿と厨子王」を描くという。中島は「何十年も、何百年もたったその後の物語。このおとぎばなしは、私のささかやな願いの歌です」とストーリーのヒントをコメントした。

 舞台の時代背景や設定、中島の役どころは公表されていない。中島の「夜会」は、言葉の可能性を求めた「実験劇場」として89年にスタートした。91年から明確なストーリーが打ち出され、95年は劇中の曲がすべてオリジナルになった。「夜会vol.14」まで全329公演、のべ約28万人を動員。「日本で最もチケットが取りにくい」とも言われる。一般発売では完売したが、中島は「予定が立ちにくいサラリーマンのお父さん、OLさんにも見てもらえるように」と、わずかずつ全公演で当日券を用意している。