嵐の櫻井翔(27)がJ-WAVEの特別番組「ART

 OF

 WORDS」(5月4日午後6時放送)で、作家太宰治の代表作「人間失格」の朗読劇に初挑戦する。太宰生誕100周年を記念した企画。普段は明るい櫻井も収録では一転、声に退廃的なムードを漂わせた。「1人で何役も務めるので声色を変えたりと、やったことがないことだらけで難しかったですね」。

 「人間失格」にはほろ苦い思い出がある。中学時代に初めて手に取ったが、すぐに間違いに気付いた。「当時(堂本剛出演)ドラマ『人間・失格~たとえばぼくが死んだら~』を毎週見ていて、本も買いたいと。ドラマの内容とは違いました」。今回、初めて「人間失格」を読み切った。

 収録前には太宰が自殺した都内の玉川上水や太宰の墓を訪れ、イメージを膨らませた。生きる不安から酒や女性におぼれる主人公を描くが「理解できるけど、役として共感できる部分は少ない。でも、前に進もうとするメッセージも含まれている気がする。こんな時代だからこそ今、触れてほしいですね」。

 「NEWS

 ZERO」の月曜キャスターを務め、言葉に対する意識は高い。「いろいろな形で、言葉の力を探していけたら」。朗読というジャンルへの挑戦は大きな刺激になったようだ。

 [2009年4月27日6時39分

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