高畑淳子(54)の長女高畑こと美(22)が11日初日の舞台「夜と森のミュンヒハウゼン」(東京・三鷹市芸術文化センター)で本格的に女優デビューする。今年3月に日大芸術学部演劇学科演技コースを卒業したが、4月の舞台「鴨川ホルモー」に約3000人の応募者から合格しアンサンブルで出演。今回は初めから配役され、女優の道を歩み始めた。

 母は早、慶大などに合格しながら演技を学ぶため桐朋短大芸術科に進学したが、こと美の日芸入学は消去法だった。「国立大やほかの大学を落ち、合格したのは家から近いという理由で受けた日芸だけ。早く大学生になりたかった」。演技コースも「8コースがあり、劇作は作文があったし、装置なんて無理。演技はジャージーで実技なのでできそうと思って」。

 小さいころから母に連れられてけいこ場に通い、舞台も見ていた。しかし、女優を決意したのは「大学卒業後の進路を考える時期になってから」。母は学内公演を見に来ては家に帰ると「台本出して。あなたの役を私がやってみせるから」とダメだしされたという。卒業後にまた劇団養成所に入る人もいたが「日芸は授業料は高かったし、養成所でお金がかかるのは母に悪い」と、芸能事務所に入って自力活動を始めた。

 12月に舞台「キレイじゃなきゃいけないワケ」(ザムザ阿佐谷)出演も決まっている。「アピールポイントは体力と根性、これは誰にも負けません」ということ美は、女優高畑淳子を尊敬している。「圧力というか、訴えてくるエネルギーがすごい。1のことを100で表現する。共演?

 してみたいです」。公演の出演者にW高畑が並ぶ日は近い。

 [2009年9月11日8時11分

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