人気アダルトビデオ(AV)女優蒼井そら(26)のつぶやき投稿サイト「ツイッター」に対し、中国からアクセスが殺到し、閲覧登録者数が急増する現象が17日までに起きている。元AV女優紅音(あかね)ほたる(26)も同様で、彼女らに対し、中国人男性が「ノーベル平和賞に値する」と絶賛する書き込みもあるほど。中国では日本のAVが大流行しており、蒼井らの知名度は抜群。反日感情が問題になる中、日本のAV嬢らが“日中友好”進展に一役買っている?

 蒼井は3月29日にツイッターを始めたばかり。4月11日、中国人ユーザーの書き込みを発端に、蒼井が中国語でつぶやくと、中国圏からのアクセスが殺到した。同じころ「蒼井効果」もあってか、紅音のツイッターにも中国人のアクセスが増加。紅音もネットの翻訳機能を使って中国語でつぶやくなどし、ツイッターをめぐる“日中交流”が活発化した。

 11日、蒼井のツイッターのフォロー者(閲覧登録者)数は、わずか6時間で約2000人→約1万4000人に激増。14日午後7時ごろの時点で、4万4000人を突破した。その多くが中国人とみられる。蒼井は11日、ツイッターで「凄いです。ありがとうございます。(中略)中国の皆様、謝謝」とつぶやいた。紅音も同日「我今天非常幸福☆我非常喜歓中国了(きょうはとてもハッピー☆中国が大好きになりました)」と書いた。

 中国若者らの「反日感情」は、しばしば問題になる。しかし、2人に対しては友好ムードが強く、ある中国人男性は「あなた方のおかげで中日友好は偉大な進展を成し遂げた。ノーベル平和賞に値する」と絶賛する書き込みをした。ネット上で蒼井は「蒼井空老師(先生)」と尊称で呼ばれることもあるほどだ。

 中国で最近、日本のAVが若者らの間で大流行していることが背景にある。アジアでの活動が多い蒼井はもともと、中国、韓国、タイなどで人気抜群。そのため従来から続けているブログには、中国語翻訳機能も付けているほどだ。

 山東省在住の20代大学院生は「蒼井さんは有名です。中国ではネット検閲が厳しく日本のAVを見るのは難しいですが、多くの大学生が寮のパソコンを使って動画サイトを見つけ、そこからダウンロードするなどして見たり、海賊版のソフトを視聴しています」と話した。

 中国では不特定多数のユーザーが結び付くツイッターは、基本的に当局から遮断される。アダルトサイトも規制されている。ただ、ツイッターの場合、規制をくぐり抜けるソフトを使った利用者が10万人以上いるといわれ、その存在は無視できなくなっている。

 [2010年4月18日8時50分

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