AKB48が「AKB48シングル選抜

 ジャンケン大会」を開催することが11日、分かった。この日、代々木第1体育館で行われたコンサートで発表された。12月発売予定の19枚目シングル曲の選抜メンバー16人をメンバー48人と研究生4人の計52人のじゃんけん勝ち抜き戦で決めるという。実力や人気は関係なし。無名のエース誕生の可能性もあるハチャメチャ企画は9月21日に日本武道館で開催される。

 ファン投票でシングル曲を歌う選抜メンバーを決めて話題を呼んだ、6月の「AKB48選抜総選挙」以上に、ムチャクチャな選抜方法が発表された。ライブ終了後、戸賀崎智信劇場支配人が登場。「人気、実力、実績関係なし。運だけで決めます!」と発表した。あまりの衝撃に、ステージ上の宮沢佐江や秋元才加の選抜常連組はずっこけ、今まで選抜入りのない内田真由美は、喜び、跳びはねた。黙っていても選ばれる人気メンバーには悪夢で、埋もれていた知名度の低いメンバーには一世一代の大チャンスになる。

 これは、秋元康総合プロデューサーの発案だ。6月の総選挙でエースが前田敦子から大島優子に代わるドラマはあったが、選抜全体はいつもの顔ぶれだった。「結局、テレビに露出の多い娘が有利。いつも一緒じゃん…」。完全公平とは言い難く、ファンの不満は解消されていなかった。秋元氏は、今度こそ正真正銘に平等な選び方を用意した。ベスト16にまで残ると選抜入り。最後まで勝ち抜いた1人がセンターの座を獲得する。

 ぼうぜんとするメンバーの前で、淡々とイベントは進む。まずは研究生20人にジャンケンをさせて、勝ち抜いた4人に本戦出場権を与えた。続いて52人で組み合わせ抽選会を開始。続々と対戦相手が決まった。何と、前田(選挙2位)と渡辺麻友(同5位)が、大島(同1位)と高橋みなみ(同6位)が、ベスト16までの同じやぐらに入った。人気者同士のつぶし合いが早くも決まった。デビュー以来、すべてに選抜入りしてきた前田や高橋らの記録も、あっさりとストップしかねない。高橋は「昔からスタッフに良く言われてたなぁ~実力、努力と一番大事なのは運だって…」と絶句。秋元才は「こんな熱いジャンケンは、世界中でここだけだね」。“アイドル史上最も過酷な戦い”は、9月21日、わざわざ日本武道館を借り切って行われる。

 [2010年7月12日11時20分

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