「龍馬伝」、来年の「江」に続く、2012年のNHK大河ドラマが、平家をテーマに描かれることが22日、分かった。関係者によると、主人公は平清盛という。平家を主軸にした作品は、72年に仲代達矢が平清盛を演じた「新・平家物語」以来で40年ぶりとなる。源平の時代を扱うのは滝沢秀明が主演した05年「義経」以来で7年ぶりだ。

 最近の大河ドラマは、山内一豊とその妻千代の出世物語を扱った06年の「功名が辻」以来、「篤姫」「天地人」など戦国時代や江戸、幕末を描く作品が続いていた。関係者によると、局内では、ほぼ同じような時代が続いたことで、さらに時代をさかのぼった作品を描こうという声が上がっていたという。

 平清盛については、数年前から「そろそろ源平の時代、清盛はどうだろう」と制作を望む声があったとされる。昨年までにタイミングとして72年の「新・平家物語」からちょうど40年という節目の年に放送する方針が固まったようだ。

 72年の「新・平家物語」は、吉川英治の小説「新・平家物語」を原作として、平家一門の栄華とその滅亡を一大叙事詩的に描いた。主役の仲代のほか、妻時子を中村玉緒、平忠盛を先代の中村勘三郎、建礼門院徳子を佐久間良子が演じた。大河ドラマ10作目という記念作でもあり、豪華な出演者が話題を呼んだ。1台1000万円の牛車を使用する力の入れようだった。

 大河ドラマは63年の「花の生涯」からスタートした。12年の清盛を描く作品は、大河ドラマ誕生からちょうど50年目でもある。72年の作品に負けない豪華キャストの可能性もある。

 [2010年7月23日8時54分

 紙面から]ソーシャルブックマーク