史上最大の1万5000人規模のアフレコが実現する。韓国映画「TSUNAMI-ツナミ-」(9月25日公開)の吹き替え収録が、Jリーグ横浜の準本拠地のニッパツ三ツ沢球技場で行われることが28日、分かった。8月17日の山形戦の開始前に実施。津波に襲われた群衆が逃げ惑うシーンを場内で映し、観客に「助けて!」「逃げろ!」など、日本語で絶叫してもらうという企画だ。

 この映画は、大勢の海水浴客でにぎわう韓国の観光地・海雲台(ヘウンデ)で、時速800キロ、高さ100メートルの大津波が発生するというストーリー。津波をCGでリアルに見せるだけでなく、人々の感動ドラマを織り交ぜ、昨年7月公開の韓国では歴代4位の観客数を記録。日本でも作品を堪能してもらうため、字幕を使わず、日本語吹き替え版のみを約200館で上映することを決めた。

 サッカーファンに声の出演をお願いするのは、前述の大津波が押し寄せるシーン。数万人がパニックになる設定で、臨場感を高めるため、前代未聞の1万5000人参加のアフレコで日本語の絶叫を収録する。収録は試合開始1時間前の午後6時半からの10分間。横浜の公式ホームページやテレビ、ラジオのサッカー番組を通じて、映画のアフレコを告知する。収録時には収容1万5000人の客席を満員にするつもりだ。

 横浜の広報担当は「映画でコラボレーションが出来ないかというお話をいただき、横浜→港町→海→津波というつながりもあり、引き受けました」と説明。既に横浜のサポーター組織「ハマトラ」からも、協力の意向を得ている。

 アフレコ収録の過去の人数記録は不明で、最も大人数での歌のレッスンとして、6651人というデータがあるくらい。今回の収録当日は、ギネス協会の審査員が立ち会う予定で、世界最多記録達成は確実だ。

 [2010年7月29日9時16分

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