覚せい剤取締法違反(使用、所持)などで起訴された元タレント田代まさし(本名田代政)被告(54)の初公判が7日、横浜地裁で行われた。同被告は起訴事実を大筋で認めたが、元ファンで逮捕当時スタイリストだった、交際相手の美容師荒井千恵子被告(50)との薬物の共同所持については「どのくらいの量を、どこに持っていたかは把握してない」などと主張した。

 田代被告は香川礼子裁判官から職業を聞かれると、「タレントです」と答えた。ただ震える手を押さえ、ろれつが回らない場面が目立ったほか、周りをキョロキョロ見たり落ち着きがなかった。頭頂部の毛髪も薄く往時の面影はなかった。

 検察の冒頭陳述によると、田代被告は同法違反(営利目的譲渡)で起訴された倉垣弘志被告(39)と3月に出会い、荒井被告を通じ覚せい剤を数回購入した。ただ逮捕された9月16日に所持していたコカイン以外に、荒井被告がポーチや自宅に所持していた覚せい剤については「どのくらいの量を、どこに持っていたかはまったく知らなかった」と繰り返した。同被告は妹2人がいた傍聴席に一礼して退廷した。次回公判は、来年1月14日に行われる。

 [2010年12月8日11時41分

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