俳優瑛太(28)永山絢斗(けんと=21)の父で、焼き肉店経営者の永山博文さん(55)が16日に都内の自宅マンションで死亡していたことが18日、分かった。警視庁高島平署によると、16日午後7時すぎに、同居していた博文さんの姉が発見。119番通報して、病院に搬送されたが、死亡が確認された。現場状況から、首つり自殺とみている。

 瑛太・絢斗兄弟には、現実を受け入れがたい悲報だった。自殺を図った部屋には「喪主は瑛太で迷惑かけてごめんね」と書かれたメモが残っていた。第1発見者の姉によると、最近は焼き肉店の経営問題や、一昨年に手術した首のヘルニアの状態が思わしくなく、不眠が続いていたという。

 博文さんには、瑛太と絢斗と、元俳優の長男竜弥(たつや)さんの息子3人がいる。都内の自宅近くで経営していた焼き肉店は、3人の名前からつけた店名「瑛斗弥(えどや)」だった。親しい関係者は「いつも一緒なわけではなかったが、毎年年末には母親も含めた家族全員で食事をする仲でした」と明かす。近隣住民によると、焼き肉店のシャッターには16日朝から「都合により、しばらく休みます」という張り紙が店長名で出されていたという。普段はおおらかだが、今年に入ってからは、店の経営状態が良くないことを嘆いていたという。また、近隣で飲食店を経営する男性は、15日の午前4時ごろに博文さんと焼き肉店近くの路上ですれ違い、軽い会釈を交わしたという。その際の博文さんは自転車に乗りながら携帯電話で会話していたという。

 この日の瑛太は、地方の雪山で撮影に臨んでいた。関係者は「訃報は知っていたが、周囲に迷惑はかけられないと、本人の判断で17、18日の撮影も予定通りに臨んでいました。ただ、さすがにショックは大きいようです」と話す。撮影終了後の18日深夜に帰京し、妻で歌手の木村カエラとともに父の亡きがらと初めて対面した。絢斗も周囲には明かさないまま日本アカデミー賞授賞式に出席。式の開催中にニュースが報じられたため、ノーコメントを通した。

 今後の通夜・葬儀告別式の日程は不明。今日19日以降に詳細を発表するとみられる。