仙台市在住の4人組ロックバンドMONKEY

 MAJIKのボーカル、プラント兄弟の兄メイナード(35)と弟ブレイズ(31)が、震災直後から被災地の復興ボランティアを続けている。6日はメイナードが多賀城市、ブレイズが塩釜市の被災家屋を訪れ、泥かきやガレキの撤去を行った。

 カナダ出身で、メイナードは97年、ブレイズは01年に来日。英語講師をしながら東北から全国区のバンドに上り詰めた。地震被害で仙台市内の自宅は現在も住めない。兄はスタジオ、弟は友人の会社に寝泊まりしながら、家の修復を後回しにしてボランティアを優先する。メジャーデビュー前の01~05年に住んでいた多賀城市や、隣接する塩釜市への恩があるからだ。

 震災後は音楽活動を一時休止、休みなく一般人とともに復旧作業を手伝っている。この日はメイナードの友人クリス・ペプラーが東京から1泊2日で参加、ブレイズと親交の深いm-floのバーバルからは靴や衣服が届く予定。東北を愛するカナダ人のおかげで支援の輪も広がった。

 メイナードは「今は音楽より、当面は『人間』として活動したい」。ブレイズは「塩釜市はボランティアが足りない。手続きは簡単。ぜひ来てほしい」と呼び掛けた。【木下淳】