未公開株売買をめぐり3億7000万円の詐欺と恐喝未遂の罪に問われたタレント羽賀研二被告(49)の控訴審判決が17日、大阪高裁であり、古川博裁判長は、1審大阪地裁の無罪判決を破棄し、懲役6年(求刑懲役8年)の逆転有罪を言い渡した。羽賀被告側は上告する方針。また、羽賀被告とともに恐喝未遂罪に問われ、同じく1審無罪だった元プロボクシング世界王者の渡辺二郎被告(56)も懲役2年(求刑懲役4年)の実刑を言い渡された。
黒色系スーツに、白いシャツ、ノーネクタイ。一礼して法廷に入った羽賀被告は、古川裁判長が「1審を破棄し…」と述べ始めると、裁判長を見入るように顔を正面に向け続けた。その後、古川裁判長が「卑劣で破廉恥」などと、ほぼ2時間に及び判決理由を語る間、何度も白いハンカチで顔をぬぐった。複数回にわたり、うなだれる場面もあったが、閉廷後は、弁護団に上告の意思を示し、即座に裁判所を後にした。
羽賀被告側の後藤貞人弁護士によると、羽賀被告は1審通りの無罪を確信していたといい、事前に有罪の場合の打ち合わせをしていなかった。「相当、ショックだったと思う」。羽賀被告は閉廷後の会見に出席せず、弁護団だけが取材に応じた。
後藤弁護士によると、羽賀被告は「上告、お願いします。上告審、闘ってください」とだけ語ったという。後藤弁護士らは即刻、上告手続きの準備に入った。
被告身柄の収監について、後藤弁護士は「本来は、いったん無罪判決を受けた者が(上告までに収監を)されることがあってはならないと思う。あとは、裁判所の判断ですよ」。即刻の収監はないものの、今後の検察側の動き、裁判所側の判断を待つしかない。
判決によると羽賀被告は01年6~10月、原告男性に未公開株を元値(1株40万円)の3倍に当たる1株120万円で売るなどし、計3億7000万円をだまし取った。今回の裁判は、原告男性が、元値を把握していたか否かが争点だった。
1審では、羽賀被告の知人の元歯科医が「男性は元値を知っていた」との証言をしたことなどから、無罪判決となった。だが、その後、元歯科医は、羽賀被告と親密であるにもかかわらず、親密ではない旨の証言をしたことなどから、偽証罪に問われ、大阪地裁の別の裁判長が有罪判決を言い渡していた。このため、原告男性が元値を知っていたという証言そのものの信用性が極めて低くなっていた。
これらのことから、古川裁判長は、原告男性が元値を知らなかったと主張する証言を「供述は前提事実と整合しており、高い信用性がある」と逆の判断をして、有罪の根拠と認めた。
羽賀被告は現在、タレント活動、宝石ビジネスともに停止しており、ほとんど収入がない状態。今回の判決で、さらに厳しい状況に追い込まれ「上告します。支援者、家族のため、自分のために最後まで戦います」とコメントした。




